DS32010-08-10

採点表
シトロエンDSシリーズのトップバッター。
モーターショーで発表された時からウワサの高かったDS3がやってきた!「DS」という名前は、かつてのシトロエンの名車に由来するものの、決して懐かしの復刻版ではない。独創的とか革新的とかいったブランドコンセプトだけを継承し、通常の「C」シリーズに当てはまらないものを「DS」シリーズとして展開していく予定なのだ。
例えばプジョーで言えば、通常の3ケタ数字ではなく、4ケタ数字のクルマに該当すると思ってもらえばイイ。ちなみに来年はDS4(SUV風)、再来年はDS5(セダン風)というようにラインアップも増加する予定。つまりシトロエンは「C」と「DS」の二本立てのシリーズ展開で当分やっていくことになる。
さて、そのトップバッターとして登場したDS3は、小さくても高級、洗練、スポーティというのを、最大のアピールポイントとしている。フロントマスクのデザインベースはC3と同じだが、LEDのライトが加わるだけでもずいぶんと雰囲気が違って見える。サメの背びれをモチーフとしたシャークデザインと呼ばれるBピラー、浮いているかのように見えるフローティングルーフなど、かなりデザインコンシャスなクルマなのだ。
| レポート日:2010-08-10 | 試乗日:2010-05-27 |
| レポート:竹岡 圭 | 試乗地:神奈川県・横浜周辺 |
| 撮影:井上雅行 | 天候:晴れ |
ボディは3HBだけど予想以上に広い後席空間。
兄弟車となるC3と比べると、ホイールベースは10mm長いが、全長×全幅×全高は小さい。スポーティモデルになるとよくひと回り大きくなりがちなのだが、この割切りのいいディメンションは気持ちイイ。
ドアを開けると基本的にはC3と同じものの、凝った色使いやクローム使いで仕上げられた、上質な空間に迎えられる。グレード名の「シック」という言葉が、これほど当てはまるクルマも珍しい。ホールド力が上げられたサイドサポート形状のシートに腰を下ろすと、低めの着座位置、小径タイプのフラットボトムのステアリングなど、やっぱりスポーティカーなんだなぁという雰囲気は伝わってくる。しかし気負った感じがないのが、いかにもフランス車らしいのだ。
さてホットハッチという位置づけを強調するためか、DS3は3ドアのみとなる。後席に乗りこむ時はひと手間必要になるが、その空間は予想以上に広い。入り込んでしまえば、荷物置き場にするだけではもったいないくらいの、ロングドライブにも対応するスペースが確保されている。また、Bピラーにグリップが付いていて、これまたスポーツカーであることを主張しているかのようだ。
軽快さはC3以上。ターボの必要はないかも…。
エンジンはシック用1.6LNA+4速ATと、スポーツシック用1.6Lターボ+6速ATが用意されている。このうち1.6LNAはC3と同じパワートレーンなのだが、車重が10kgしか変わらないとは思えないほど軽い感じがする。出足からして、ちょっと元気すぎるのでは?と思えるほどの違いがあるのに、いい意味で驚いた。4速ATもだいぶ洗練され、以前のようなお節介なシフトダウンや、いつまでも高回転で引っ張るスケジュールなどが緩和され、日本の道路事情にもマッチするものとなっている。
さてスポーツシックの方はさらにエンジンのレスポンスもよく、フィーリングもなかなかgoodな6速MTを駆使して、元気いっぱいエンジンをブン回して走れる。ちなみに100km/h時に6速では2000rpm、5速では2500rpmといった感じで、音的には静かとは言えない。特にリアシートに座っているとBピラー周りから音が入ってくるのが気になるが、そこはスポーツカーという割り切りが必要な部分なのだろう。しかし実は、ここまでパワフルじゃなくてもいいのでは?というのが正直な感想だったりもする。ボディの大きさからしてバランスは1.6LNAの方が上のように思えた。
女性にも扱いやすい素直な性格が二重丸。
オシャレ度の高いクルマだけに、たぶん女性ファンが増えるだろうと予想されるが、ステアフィールは重すぎず軽すぎず。乗り心地も柔らかすぎず硬すぎずで、女性にもかなり扱いやすい素直な性格に仕上がっている。スポーツシックの方は、17インチタイヤが履かされていることもあり、よりカチッとした雰囲気になるが、それでも乗り心地が悪いと言う感じはまったくない。しっかりと路面をホールドしているのが伝わってくる、フランス車らしい動きを見せてくれる。
細かいところを言わせてもらえば、アームレストが少々邪魔なので跳ね上げておかざるを得ないのと、前端が上がり気味形状のシートとペダルの間隔がやや広いのとで、私の足だとヒール&トゥができないのが残念と言えば残念。もっとも普通の体格の男性ならば、たぶん問題ないと思うのでご安心を。NAのシックの方はATということもあり、この辺りは気にならない。ただハイスピード領域に持ち込むと、路面によってはソワソワと落ち着かないような動きを見せることがあるので、欲を言えばNAのパワートレーンとターボの足回りの組み合わせがあれば、最高!というところかもしれない。
DS3と長~く付き合うためのアイテムを用意。
デザインコンシャスなDS3をさらに引き立ててくれるのが、カラーコーディネートシステム「ビークルパーソナリゼーション」だ。まず最初にチョイスする大物は、ボディカラー、ルーフ&ドアミラー、アルミホイール。そしてシート&ダッシュボードカラーといったインテリアだ。一部できない組み合わせもあるそうだが、かなり自由度が高い。メーカーは19通りを在庫しているそうだが、それ以外のものを注文することも可能だ。さらに、ルーフに貼る透け感のあるステッカーも用意されていて、元の色を生かしながら模様を楽しめるのが面白い。もちろん飽きたら貼り替えることもできる。
と、これだけでも十分ユニークなのだが、さらに細かいディーラーオプションも用意されている。アルミホイールのセンターキャップやエアーバルブキャップ、シフトノブ、キーなど、そのアイテムは続々増加中とのこと。これらを組み合わせていけば、自分だけの1台を完成させられる。また飽きたら変えられるパーツも多いので、リフレッシュしながら長く付き合うのも面白いと思う。もちろんクルマの方も長く付き合える実力派であるからして、こういった試みがなされているのだろう。
シトロエンコール 0120-55-4106
http://www.citroen.jp/
主要諸元 SPEC DATA
| グレード名 | スポーツシック |
| 全長×全幅×全高(mm) | 3965 x 1715 x 1455 |
| ホイールベース(mm) | 2455 |
| トレッド 前/後(mm) | 1465/1455 |
| 車両重量(kg) | 1190 |
| 種類 | 直4DOHC |
| 総排気量(cc) | 1598 |
| 最高出力(kw[ps] / rpm) | 115(156)/6000 |
| 最大トルク(Nm[kgm] / rpm) | 240(24.5)/3500 |
| 駆動方式 | FF |
| トランスミッション | 6速MT |
| サスペンション 前 | ストラット |
| サスペンション 後 | トーションビーム |
| ブレーキ 前/後 | Vディスク/ディスク |
| タイヤサイズ | 205/45R17 |
| 車両価格(税込み・単位=万円) | 269.0 |

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