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ゴルフTSIトレンドライン
2010-08-03

採点表

9
動力性能
少々DSGがギクシャクすることを除けば言うことナシ!
8
操縦安定性
とにかく頭まわりが軽い!!この軽さが気持ちイイ。
9
パッケージング
ゴルフのパッケージって何でこんなに優れてるのと思う。
9
安全性能
入門車だからと安全性能を外していないのはさすがVW。
9
環境性能
内燃機関での燃費の追求は、この先もムダにならない。
9
総合評価
驚きの1.2L!ほぼ完璧な出来映えだ。

省燃費へのVW流アプローチが1.2Lターボ+DSG。

 燃費競争を、小排気量エンジン+過給器+DSGで戦っていると言おうか、先んじていると言おうか、その先進性と実力は全世界の人が認めている最近のVW。その流れは留まるところを知らず、とうとうゴルフまで1.2Lターボエンジンを搭載してきた!
 実はこのエンジン、本国では先にポロに搭載されているのだが、日本ではゴルフの方が先のデビューになる。しかしポロならまだしも、ゴルフクラスとなれば、大抵は1.5L以上のエンジンを搭載しているものだ。ハイブリッドカーでも1.3L以上が通常である。それがターボとはいえ1.2Lというのだから、ちょっとした驚きは隠せない。
 しかもこの1.2Lエンジン、前述したターボと7速DSGの組み合わせによって、1.8LNA並みのフラットトルクを出すという。それでいて燃費は10・15モードで17.0km/L。この数値はもう唸るしかないだろう。ちなみにこのエンジンは従来の1.6LNAに代わる次世代エンジンとして投入されたもので、ゴルフシリーズの中ではいちばんエコノミーなトレンドラインに搭載される。もちろんエコカー減税適応だ。

試乗データ
レポート日:2010-08-03試乗日:2010-07-04
レポート:竹岡 圭試乗地:神奈川県・横浜周辺
撮影:井上雅行天候:晴れ

安全装備の手抜きが一切ないのがゴルフの魅力。

 1.2Lターボのトレンドライン、1.4Lターボのコンフォートライン、1.4Lツインチャージャーのハイライン、2LターボのGTI、さらなるハイチューンのRと、これでゴルフは5グレードとなった。当然装備の多少の違いはあるものの、VWのクルマはどの車種、どのグレードから乗り換えても違和感を抱かせないというのがの美点のひとつ。
従ってESP、9エアバッグ、VWプロフェッショナルケア無償サービスなど、通常エントリーモデルでは省かれがちな装備も、きちんと標準装備されているのがいい。シートの高さ調整もしっかりとできるので、女性からも不満は出ないハズだ。
 エアコンはさすがにマニュアルタイプとなるが、花粉&ダスト除去フィルターは入っているし、デザイン的にもスッキリ感があり、安っぽさは感じられない。元々の内装が、プラスチッキー感がなく、全体的にソフトに感じられるものとなっているのも、ひと役買っていると言える。不満と言えばシートバックポケットがないことくらいだろうか。


1.2Lとは思えないパワフルさを体感できる。

 ゴルフ5のエントリーモデルであったEグレードと比較すると、最高出力は11ps下がるものの、最大トルクは2.8kgm向上。ATとDSGだから直接比較とはならないが、当然のことながら燃費も4.2km/Lも向上している。ゴルフ5よりボディが若干大きくなっているのにも係わらず、車重が50kgも軽くなっていることが利いているというのもあるだろう。
 というワケでズバリ結論を言ってしまうと、体感パワーは間違いなく上がっている。ゴルフでもトレンドラインというと街乗りが多いから、低速トルクが厚いほうが乗りやすい...なんて、ありきたりなものではなく、ちょっとラフにアクセルを煽ると、高速の料金所などのスリッピーなところでは、ホイールスピンするくらいなのだ。
 そして、そのままジワリとアクセルを開けていくと、あっという間に制限速度である。巡航も楽勝!といった感じなのだ。100km/h時で2000rpmしかエンジンが回っていないので、音もすこぶる静か。本当に1.2Lなの?と首を傾げたくなるくらいの、パワフルさと滑らかさを持っているのである。


頭の軽さが生み出す切れのよいハンドリング。

 排気量も小さいが、このエンジンはなんとバルブも少なくなっている。1.4TSIが4バルブなのに対し2バルブなのだ。逆説的だが、機構が簡略化された分、効率が向上している。つまりフリクションが軽減されるので燃費に利く。
 そしてエンジン重量。軽量化を図るために、アルミシリンダーブロックに鋳鉄ライナーを組み合わせて、エンジン全体で24.5kgもの軽量化が達成されているのだ。それに加えたetcで、フロント荷重でなんと40kgの軽量化となり、1.4TSI搭載モデルに比べて、かなりスポーティなフィーリングを持つ性格に仕上がっているというワケ。
 実際、頭まわりの軽さはすぐさま体感できるほどのもので、フロントがクイクイ入っていくのがわかる。足回りはコンフォータブルだし、タイヤも15インチだしで決してスポーティモデルではないのだが、乗り心地のよさとちょっとだけスポーティな走りもできるよ!と思わせる懐の広さを感じさせてくれる。仮にこれをベースとして、チョチョイとイジッて楽しむなんていうのもアリなんじゃない?と正直思ってしまったくらいなのだ。


1.2TSIはまさに「必要十分」の見本のよう。

 パワーもある、燃費もイイ、スポーティさもある、街乗りへの対応力もある、そしてゴルフが元々持っている、いざとなったら引越しでも活躍できそうなくらいの空間を持つパッケージングもある。
 いちばん怖いのはここだ。トレンドラインに乗ってしまったら「あれ?これで十分じゃないの!」と思ってしまうということなのだ。実は私も試乗の後、正直これで十分じゃん!と思ってしまった。まぁレースにも参戦できてしまうポテンシャルの高さを持つGTIや、その音だけでハートを鷲づかみにされてしまうRは別格として、コンフォートラインやハイラインの立場はどうなるの…?と心配になってしまったのだ。価格を考えても、ランニングコストを考えても、どうやってもトレンドラインに軍配が上がってしまう。
後は装備の差で、どうしてもバイキセノンヘッドライトが欲しいとか、リアビューカメラが欲しいとか、パワーシートじゃなきゃイヤだとか、外せないところと自分のライフスタイル等々を考えてチョイスすればいいと思う。やっぱり排気量が大きい方が、ゆとりという面では有利なことは間違いないのだから。

問い合わせ先

フォルクスワーゲン カスタマーセンター 0070-800-551133
http://www.volkswagen.co.jp/

主要諸元 SPEC DATA

グレード名
全長×全幅×全高(mm)4210 x 1790 x 1485
ホイールベース(mm)2575
トレッド 前/後(mm)1535/1510
車両重量(kg)1270
種類直4SOHC
総排気量(cc)1197
最高出力(kw[ps] / rpm)77(105)/5000
最大トルク(Nm[kgm] / rpm)175(17.8)/1550-4100
駆動方式FF
トランスミッション7速AMT
サスペンション 前 ストラット
サスペンション 後 4リンク
ブレーキ 前/後Vディスク/ディスク
タイヤサイズ195/65R15
車両価格(税込み・単位=万円)257.0