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CTS スポーツワゴン
2010-06-12

採点表

8
動力性能
普段使いからスペシャルな走りまで扱いやすいトルク特性。
7
操縦安定性
高い操縦安定性は欧州車テイスト。
9
パッケージング
豪華装備と広さは文句ナシ。ラゲッジスペースの充実も好感。
7
安全性能
飛び抜けたものがないが、ひけも取らずだ。
7
環境性能
レギュラーガソリン仕様は大きなメリット。
8
総合評価
ひと味違うワゴンが欲しいという人に安心してオススメできる1台。

存在感抜群のエクステリアデザイン。

 キャデラックの中で、サイズ的にも価格的にも、いちばんお手頃感覚なCTSシリーズ。セダンとV8・6.2Lスーパーチャージャー付ハイパワースペックマシンCTS-Vに加え、新カテゴリーとしてスポーツワゴンが上陸した。ラインアップは新型直噴V6・3.0Lエンジン搭載車に、装備違いとしてスタンダード、ラグジュアリー、プレミアムの3グレード、そしてセダンにも搭載されているお馴染みのV6・3.6Lエンジン搭載のプレミアムの合計4モデル。ちなみに今回は新型エンジンということで、3.0Lモデルのみの試乗となった。
 さて、このクルマでまずパッと目をひくのが、デザインだ。生き物感がありながらメカメカしい、アニメのガンダムのモビルスーツを彷彿とさせるような、今にも意思を持って動き出しそうなスタイルをしているのだ。ワゴンという実用車ながらも、見た目的にライバルを圧倒する、アグレッシブなデザインは、実用性を兼ね備えたブランド品のラグジュアリーカーと言っていい。
 価格は515万円~だが、それだけの所有欲を満たしてくれるだけのことはある。 

試乗データ
レポート日:2010-06-12試乗日:2010-03-01
レポート:竹岡 圭試乗地:東京都・お台場周辺
撮影:井上雅行天候:曇り

余裕のカーゴスペースは使い勝手も抜群。

 窓が上下に薄いデザインが、最近のクルマに目立つ。最初は安全性とかボディ剛性のためかと想像していたが、開発者に聞いたところ、ただの流行りというのが主な理由らしい。
 CTSスポーツワゴンもご多分に漏れず流行の窓のため、後方視界は正直今ひとつだったりする。ただ、優れた外観のデザイン性を考えると、納得させられてしまうところもある。
 室内はさすがアメリカ出身のクルマだけあり、ゆったりとした造りとなっている。小柄な日本人では、スペースを持てあましてしまうほどだ。 ユーティリティでの特筆モノは、ラゲッジルーム。通常でも720L、6対4分割可倒式後席を倒せば、最大1670Lとなる。しかも可動フック付スライドレールとカーゴネット、床下にはサブトランクも装備される。
 さらに便利なのは、高さ調整メモリー機能付パワーリフトゲート。自分の身長や、駐車場の天井の高さに合わせ、好みの位置でスイッチを長押しすると、その位置を記憶してくれるのだ。このクルマが頻繁に出没しそうな、ホテルの地下駐車場などを想定した嬉しい機能だ。


嬉しいレギュラーガソリン仕様。

 ラゲッジを埋め尽くすほど荷物を搭載するとさぞかし重くなりそうだが、今回試乗した新型直噴V6・3Lエンジンは余裕シャクシャク。最高出力273ps、最大トルク30.8kgmというスペックもさることながら、吸気・排気の両方に連続可変バルブタイミング(VVT)が、また、スムーズで正確なエレクトロニックスロットルコントールが採用されているため、ダイレクトなレスポンスのよさを感じ取れるのかもしれない。
 気になる燃費は、10・15モード燃費で8.4km/Lだが、レギュラーガソリン仕様というのが、なんとも今時の心遣いだ。ランニングコスト面を考えたら、大きななアドバンテージと言っていいだろう。
 スポーツモードを搭載した6ATとのマッチングもいい。低回転域から力強いフラットトルクが伝わり、スムーズで扱いやすい上、スポーツモードでの変速も早く、ショックも少ない。シーンに合わせて、ゆったりクルージングも攻めのストレートも安心して楽しめる、スポーツワゴンの名に恥じない性能なのだ。


ニュルブルクリンクで鍛えられた走り。

 全長、全幅は同寸法というセダンとワゴンだが、ワゴンはラゲッジスペースにさまざまな仕掛けがしてある分、後ろ側が重くなる。そのためラッキーなことに、前後重量配分がセダンよりも高バランスの50対50になるという、オマケがついてきた。
 それに見合わせるかのように、足回りはナント、あのドイツのニュルブルクリンクで鍛え上げられたという。少量舵角でスッとクルマが動き出し、その後はゆったりと向きを変えるアメ車らしいおっとりしっとりテイストはやや顔を潜め、キビキビ感の方を強く感じる走りとなっている。
 もっともスポーツサスペンションと銘打たれているものの、乗り心地は厳しいものではなく、普段使いにも十二分なしなやかさを保っている。平たく言えば、欧州実用ワゴン車とアメ車のいいとこ取りといった感じに仕上がっているといった感じだ。
 初めてアメ車を選ぶ人にも違和感のない仕上がりと言えるだろう。


 


アメニティ装備の充実はアメ車の真骨頂。

 走りはなんとなく欧州テイストに寄ってきた感があるが、スタイリングや室内は、やはりキャデラックらしい艶っぽさに溢れている。
 ドアハンドル、センターコンソール、インパネからドアへ続くトリムパネルラインが、ブルーの発光ダイオードによって浮かび上がるなんていう演出は、やはりアメ車ならではの演出という気がする。
 シートは言うまでもなく大きめサイズで、全車本革仕様だ。グレードによって、シートヒーター機能やベンチレーション機能も備わる。
 オーディオは全車BOSE製スピーカーを搭載し、スタンダードグレードを除いて、10スピーカーの5.1chサラウンドサウンドシステムに8インチのHDDナビシステムが備わる。
 安全性も、6エアバッグにESP搭載と文句ナシ。ようは、もう後付けオプションを選ぶ必要がないほどの、スペシャル装備で提供されるというワケなのだ。
 なんだかアメリカらしいテンコ盛りのような気がしなくもないが、パフォーマンスバリューを考えれば、十二分に欧州ライバルと勝負できると思う。
 購入者ターゲットはズバリ、バブル時代を懐かしむ40代である。

問い合わせ先

キャデラック・フリーダイヤル 0120-12-4984
http://www.cadillac.co.jp/

主要諸元 SPEC DATA

グレード名3.0プレミアム
全長×全幅×全高(mm)4870 x 1850 x 1470
ホイールベース(mm)2880
トレッド 前/後(mm)1575/1580
車両重量(kg)1870
種類V6DOHC
総排気量(cc)2997
最高出力(kw[ps] / rpm)201(273)/7000
最大トルク(Nm[kgm] / rpm)302(30.8)/5700
駆動方式FR
トランスミッション6速AT
サスペンション 前 ダブルウィッシュボーン
サスペンション 後 マルチリンク
ブレーキ 前/後Vディスク/Vディスク
タイヤサイズ235/50R18
車両価格(税込み・単位=万円)575.4